久しぶりにチャップリンの映画を観ました
「モダンタイムス」「給料日」「黄金狂時代」 大笑いの連続でした
日本国内がバブル時代に僕は大手ハウスメーカーに在籍していました
新築住宅専門で次から次にと住宅が建っていくので、朝から晩まで仕事一色の
毎日を過ごしていました
そのペースたるや1ヶ月に20棟を建てていくわけですから、休日を除けばほぼ
毎日のように地鎮祭をし、上棟をし、引渡しをする計算になります
ここでは建築の基本を多く学びましたね
建築よりも会社や社会の仕組みのようなものを学んだことが大きかったです
とにかく朝8時半から夜の10時ごろまで働きまくりました
若かったのでその事は全く苦労とも思わず、日々黙々と仕事をこなす毎日でした
一日1棟ペースですから担当物件にすれば月に4物件を担当することになります
そうすると1年間に50物件、お客さんと打ち合わせをし、図面を描く
チャップリンの「モダンタイムス」のような流れ作業になってくるのです
僕は設計担当でしたので、設計以外のことはよく分からなかったですね
今思えば本当に会社の歯車のひとつで、ある周期をず~っと繰り返すのです
そこには工夫や思いやりのある振る舞い等という余裕はなく、来た仕事を
兎に角こなすだけでした
そしてある日ふと思いました 仕事ってこんなものなんだろうか?
チャップリンはあの映画で一体何を表現したかったのだろうかと思ってしまいます
次から次にコンベアーに乗ってやってくる仕事をこなす
そこには感情はなく決められたことをこなす
チャップリンの映画の中で起こる出来事は、「偶然」が多いと思うんですね
まさにタイミングが少し違えば全く別の展開になる場面が多いような
人生とはそのようなものかも知れません
「黄金狂時代」の後半、大金持ちになったチャップリンが密航者に間違われるが、
貧しかった頃の心を決して忘れていない心温まるやさしい作品
そんなふうに考えますと90年も前に作られた映画も、あらためて観ると面白いです