自分では会得していると思っている技術や知識
当たり前のように思っている事が
実は間違っていたなんて事は時としてあるものです
つい最近も大工さんとの間でありました
それは大建工業のダイライトという地震に強い壁材の
施工方法に関する事
ダイライトという商品は地震があった時や強風が吹いた時に
建物が潰れないように抵抗する 壁に張り付ける材料です
実験等でその性能は実証されている訳ですが
実験の通りに現場でも施工してなければ意味がありません
例えば釘はどの様な種類の物をどこにどれくらいの間隔で
打たなければいけないのか等細かく決まっています
大工さんと食い違ったのは釘の種類でした
ダイライトはN50という比較的安い鉄釘で認定が
取ってあるので、軸組工法ではこれを使わなければいけません
大工さんは鼻で笑ってこう言いました
「今までいろんな現場でやって来たけど、ダイライトをN50で良いと
言った現場監督さんはいない」と…
そう言われると自信がありません
「もしかしたら、記憶違いか何かのミスで釘を納入ミスしたのか」
釘は打ってしまうとその釘の長さや種類が分かりにくい為、
一目で分かるようにした色の付いた物があります
監督や検査員はその色を見て釘の種類を判断するわけです
2×4住宅はその事が明確にうたわれていて、その釘でないと
検査は通りません
2×4住宅の認定はCN50という色の付いた少し太い釘になります
明らかに強度はCN釘がありそうです
大工さんは今まで釘の種類が分からなければいけないのと
強度的に強い事からCN釘が義務だと思っていたようです
他社の現場監督にしてもそうです
2×4と同じ感覚で釘を選択しているのでしょう
ところが、在来工法に於いてはその基準が無いのです
では現場監督や検査員は釘の種類をどのように判断すれば
いいのでしょう?
鉄釘の頭は同じように見えて、頭の径は微妙に違います
ですからその気になれば判断は出来るんですね
(全ての釘を計測してチェックできるかどうかは別として…)
感違いは時としてあり得るもの
だからこそ、時々確認してみる事が必要なんです